JavaOne 2010 キーノート概要紹介
今日の朝に発表された、Java One Key Note の概要を下記にまとめてみました。
* 11 億のデスクトップで Java が稼働しています。
* 30 億の携帯電話で Java が稼働しています。
* これは、iPhone や Android の数を組み合わせた物を
比べても 31 倍多い事を意味しています。
* Blue Ray プレーヤの100%で Java が稼働しています。
* 14億のJavaカードが毎年製造されています。
Thomas Kurian の登場
「1996年から参加していますが今年の Java One は
私にとって特別な JavaOne ですなぜなら、Oracle
になって初めての JavaOne だからです。」
3 層のロードマップについて紹介します。
Oracle の Java の今後の方向性について紹介します。
Language
Java VM
API (Java SE/Java EE/JavaFX)
このキーノートではこれらについての発展について紹介して行きたいと思います。
新しいアプリケーションモデルに対する Java の最適化 と新しいハードウェア
* Java 開発者に対する生産性の向上
* JavaVMにモジュール化を統合
* 新しいCPU、サーバクラスマシンにおける大規模メモリ、高速ネットワークインタフェースに最適化
* パフォーマンス、監視、診断機能 等の改善
* 多言語サポート
Project Coins : より簡潔なコードで生産性の向上
Project Coinsのサイト
* ジェネリクスにおける型推論の改善
* try 文を使ったリソースのブロック(自動リソース管理)
参考:自動リソース管理
* switch 文における文字列のサポート
Project Lamba: Closures for Java
Project Lambaのサイト
* インナークラスを使用されている方に簡潔な置き換えが可能
* コレクションにおけるバルクデータ操作の自動並列処理が可能
Project Jigsaw: Java プラットフォームのモジュール化
Project Jigsawのサイト
* エラー傾向があるクラスパスの問題を排除し生産性を向上
* コンポーネントやアプリケーションのパッケージと配布の改善
* NetBook から デスクトップ、サーバまでスケールするモジュール Java VM
マルチコアプロセッサー、巨大メモリ、高速ネットワーク対応
*Fork/Join フレームワークと他のマルチスレッドの拡張(concurrent API)
*超巨大ヒープに対するガベージコレクションの少ない停止時間
*HotSpotから Permanenent 領域の排除
*New I/O API: ファイルシステムや非同期 I/O の良いOSの使用
多言語をサポートする Java VM
*動的言語における動的呼び出し(InvokeDynamic)のパフォーマンス改善
*動的言語においてもマルチコアプロセッサにおける自動スケール
*超高速な JavaScript エンジン
ここで、JRockit Mission Control のデモが行われました。
JRockit Mission Control の中に含まれる Flight Recorder と呼ばれる機能は、将来的にHotSpot VMでも利用可能になるようです。
オープンソース Java
OpenJDK:
* 2011 年 と 2012 年に2つの新しい JDK をリリース予定
* 2011 年に機能リストをコミット
http://openjdk.java.net/projects/jdk7/features
* Oracle はオープンソースの Java の実装継続にコミット
* 外部の貢献者の参加を歓迎
Java クライアントツール:
HTML5とネイティブ・アプリの、最良の経験をJavaから提供
プログラミングモデル: Java の強力さ、JavaFXの簡単さ
Java, JavaScript, HTML 5間にネィティブな互換性を提供
ハイパフォーマンス:2D と 3D の Java グラフィックエンジン
デスクトップやモバイル分野におけるハードウェアの進化を有効に利用するための設計
完全な統合された開発ライフサイクル
プログラミングモデル JavaFX のかんたんさ
* API, ビジュアルデザイン、標準もしくは複雑な UI コントロール、データバインド
*オープンソースで提供される標準、もしくは複雑な UI コントロールライブラリ
*大規模データセットのサポート、国際化対応、アクセシビリティ、拡張 Skinning
*画像の使用時の柔軟性、組み込み HTML、2D-3D ベクターグラフィック
プログラミングモデル Javaの強力さ
ジェネリクス、アノテーション、マルチスレッド、コンパイル
標準の Java IDE , デバッグ、プロファイル
JavaScript と HTML 5 のネィティブの相互運用性
組み込み HTML
シームレスなDOMアクセス
JavaScriptからJavaの Scenegraph を操作
ハイパフォーマンスのグラフィックエンジンの発表
来年提供予定、開発ビルドは現在ダウンロードサイトから入手可能。
新しくハードウェアアクセラレートされた2D/3Dのグラフィックパイプライン
Java と JavaFXの実行環境ににしっかり統合
かんたんなプログラミング:影、ぼやかし、反射、エフェクト、変換
現在:3D変換が必要:将来:完全な 3D オブジェクト
最近の グラフィックハードウェアの機能の拡張を利用可能
Windows 環境における DirectX
OpenGL ES 2.0のサポート
完全で統合された開発ライフサイクル
NetBeans を使用したビジュアルアセンブリ、編集、コンパイル、プロファイル、デバッグ
データバインド(REST,JDBC,JSON,XML)
Productivity: Coin, Closures, Modular Development, Graphics
デモ : 全て Java で作られたJava FX アプリケーション
Vector グラフィックを使用し、タッチスクリーンで操作が可能
NetBeans は 2011年に2バージョンをリリース予定
6ヶ月で 20% 利用者が増加
新機能リストとビルドは下記のURL
JavaFX
Oracle は JavaFX UIコンポーネントやコントロールを
オープンソースで作成/利用できる事についてコミット
新しい Java アプリケーションモデルに対して Java アプリケーションサーバを最適化
Dependency Injection を利用したアプリケーションサーバのモジュール化
軽量な Web Profile を提供し、JSP/Servlet/JSF を使用し、タイマーサービス、MDB 等を利用しないアプリケーションに最適、
JavaOne で GlassFish v3.1 のマイルストーン 5 を利用可能
マイルストーン 5 でクラスタ対応
POJOとEJBのプログラミングで生産性の向上
パフォーマンスと相互運用性の点でJava Webサービスを拡張
スクリプト言語、動的言語とより良い相互運用性
アプリケーションサーバのモジュール化の歴史
2009年 – 参照実装における HK2 のマイクロカーネルベースの実装
2010年 – エンタープライズ OSGi の仕様に準拠 ー JPA, JNDI, JDBC,JTA, HTTPサービス
2010年 – OSGi と JavaEEを融合したハイブリッドプログラミングモデル
軽量 Web プロファイルの提供
2009年 – JSR 316 Web Profile 提供
2010年 – クラスタ対応の Web Profile を提供予定
POJOとEJBのプログラミングで生産性の向上
2009年 – EJB 3.1 Lite, DI, Web Beans, Bean Validation の提供
POJOとEJBのプログラミングで生産性の向上
2010年 – JAX-WS, Reliable Messaging, Secure Conversations,Reliable Secure Protocol
2010年 – WS-I Basic プロファイル 2.0 – .NETアプリケーションとの相互運用性
デモ: GlassFish v3 を使用した POJO (JPA)開発デモ&管理コンソール
2011年に 2つの GlassFish をリリース予定
2011年リリース予定製品のコミットされた機能
http://glassfish.dev.java.net
2009年1年で800万ダウンロード
外部の貢献者の参加を歓迎
全てのデバイスに対して Java/Webアプリケーションを提供
モバイルデバイスと言語機能の改善
Web 技術の統合
H/W や OS の機能へアクセスする新しいデバイス API
Java Card, Java TV, モバイル向けの軽量で電力を使用しない Java
Javaデバイスのツールやエミュレータ
java mobile.next
言語、VM、ライブラリ、オプションパッケージと APIの改良
Web 技術の統合(HTML/JavaScriopt/CSS)
Java ME の実行環境はモバイルサービスアーキテクチャをベース
Webキットエンジン:JavaScriptエンジン、Java/JavaScriptブリッジ
H/W や OS の機能へアクセスする新しいデバイス API
グラフィック、接続、IMS、センサー、支払い、電話、位置情報
電話: ARM7/ARM9チップと制限されたメモリに対して最適化、
TV : ブルーRay Java, DVB マルチメディア、Tru2way デジタルケーブルに最適化
Card: パーソナル Identity Verification, National ID & health Care Card
Java ME ロードマップ:
http://oracle.com/technetwork/java/javame
最後に、
個人的な感想ですが、先日ラリーエリソンの Welcome キーノートで JavaFX グラフィックエンジンについて触れられていたので、もう少しページを割いて細かな情報が得られるかと思っていましたが、ハイライトにしては少し情報がすくなかったように思っております。グラフィックエンジンについてはお試し版がダウンロードサイトから入手できるとスピーチされていたのですが、ダウンロードサイトを見つける事ができず(^_^;)、ここでリンクを紹介する事ができませんでした。すいません。後ほど別途 URL が分かれば、こちらからリンクを貼るようにします。
そして、一つ驚いたは JRockit Flight Recorder の機能が将来 HotSpot でも利用可能になるという事が発表された点です。
また、JDK 7, 8 の今後の動向(Plan A,Plan B)についてですがこのJavaOne で決まったようです。
Plan B に決定した模様
JAVAWORLD: JavaOne 2010: JDK 7 and Java SE 7
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