Tomcat の valve 機能を GlassFish で利用
GlassFish と Tomcat の違いについて説明したり、
マイグレーションについても説明してきましたが、
今日は、Tomcat でアドバンスドな管理を行っている方に
既存資産 (Tomcat valve) の流用について紹介します。
Tomcat の valve 機能を使ってアドバンスドな管理をなさって
いらっしゃる方はいらっしゃいますか?
もしくは、Tomcat の valve を独自に実装しているので他のサーバに
移行するのをためらっていらっしゃる方はいますか?
そのような方はご安心ください。
GlassFish でも Tomcat の valve 機能を利用することができます。
そもそも、valve とは何ぞや?という方もいらっしゃると
思いますので、かんたんに valve の機能について説明します。
Tomcat の valve は HTTP クライアントからのリクエストやレスポンスを
実際に処理する前(後)に、何か別の処理を行うことができる
機能です。これを利用することで、各リクエストに対する
デバッグなども行うことができるようになります。
例えば、Tomcat では リクエストダンプバルブという valve が
デフォルトで用意されておりますが、これはリクエストや
レスポンスのヘッダ、クッキーの情報をログファイルに
出力してくれます。そしてログを確認することでかんたんな
デバッグを行うことができます。
また、独自に実装した valve を設定することでより高度な
デバッグ/監視などを行うこともできるようになります。
Tomcat を高度に利用されている方は、この valve の機能を
独自に実装し、管理・監視を行っている方もいるかと思います。
その方は恐らく、既存の資産を捨てて GlassFish に移行するのを
躊躇するかもしれません。
でもご安心ください。若干の修正で GlassFish でも Tomcat の
valve を利用することができます。
Grizzly の開発者である Jean-Francois は元々 Tomcat も
開発していました。
そして、valve の機能を流用できるように、GlassFish 上で
Tomcat の valve を使用する方法を公開しています。
Jean-Francois Arcandのブログ:
Extending GlassFish’s WebContainer
GlassFish Wiki:Tomcat の Valve をどう変換すれば GlassFish で動作しますか?
PS.
Sun の Inner CIRCLE でも GlassFish vs Tomcat の記事がレポートされてます。
GlassFish vs Tomcat 徹底比較検証
~アプリケーションのパフォーマンスと使いやすさ、敏捷性を重視する方、必見!~
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