WebLogic on Azure VM が正式リリース
Azure 仮想マシン上の WebLogic 正式リリース
Azure Linux 仮想マシンで Oracle WebLogic Server(WLS)が正式に利用可能になったことをお知らせします。
このリリースは、Microsoft と Oracle の幅広いパートナーシップの一環として、WebLogic チームと共同で開発しました。
このパートナーシップには、Oracle/Microsoft および Azure で実行されているさまざまな Oracle ソフトウェアのサポートも含まれます。
オラクルとのパートナーシップで利用可能なソフトウェアには、Oracle WebLogic、Oracle Linux、およびOracle Database のほか、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)と Azure 間の相互運用性も含まれます。
このメジャーリリースは、ベースイメージ、単一の作業インスタンス、クラスタリング、App Gatewayを介した負荷分散、データベース接続、Azure Active Directoryとの統合など、Azure 上で WLS を利用する一般的なユースケースをカバーしています。 WLS は、Azure でエンタープライズ Java ワークロードを有効にするための重要なコンポーネントです。
お客様は、これらのソリューションを本番環境で完全に利用できるかどうかを評価し、マイグレーションにおけるマイクロソフトからの支援 (無料) もどうぞご利用ください。
ユースケースとロードマップ
2019年6月にオラクルとマイクロソフトのパートナーシップを発表しました。Oracle OpenWorld 2019 で Azure Linux VM上で稼働する WLS の初期バージョンをリリースしました。
これは、仮想ネットワーク/ストレージのプロビジョニング、Linux/Java のインストール、WLS のセットアップ、ネットワークセキュリティグループによるセキュリティの構成などの Azure VM を構築する上での定形作業を自動化することで、簡単なリフトアンドシフトを容易にします。初期リリースでは、単一のインスタンスやクラスタリングなど、基本的なユースケースセットがサポートされていました。さらに、このリリースでは、WLS および Java のサポートを限定的に提供していました。
今回のリリースでは、OS、Oracle JDK、および WLS の組み合わせオプションが拡張されています。また負荷分散、データベース、セキュリティ用の一般的な Azure サービスとの統合も利用できます。データベース統合機能は、Azure PostgreSQL、Azure SQL、OCI また Azure 上で実行されている Oracle データベースもサポートします。このリリースでは、Azure Linux VM に WLS をマイグレーションする多くのユースケースに対応しています。
2020 年末までに、Elastic Stack を介した分散ロギングと、OracleCoherence を介した分散キャッシュの提供も予定しています。
また、Oracle と Microsoft は、Azure Kubernetes Service(AKS)で WebLogic Kubernetes Operator と同様の機能を提供するための取り組みも行っています。
ソリューションの詳細
さまざまなシナリオに対応するために 4つの機能を提供します。
- シングルノード
単一の仮想マシンをプロビジョニングし、そこに WLS をインストールします。
ドメインの作成や、管理サーバーは起動しません。
これは、高度にカスタマイズされたドメイン構成のシナリオで役立ちます。 - 管理サーバー
単一の仮想マシンをプロビジョニングし、WLSをインストールします。
ドメインを作成し、管理サーバーを起動します。これによりドメインを管理できます。 - クラスター
JavaEE セッションレプリケーションの準備ができた WLS 仮想マシンに n ノードの高可用性クラスターを作成します。
管理サーバーとすべての管理対象サーバーはデフォルトで起動されドメイン管理できます。 - ダイナミッククラスター
高可用性を持ちスケーラブルな WLS 仮想マシンの動的クラスターを作成します。
管理サーバーとすべての管理対象サーバーはデフォルトで起動されドメイン管理できます。
これらのソリューションにより、さまざまなデプロイメントのユースケースに対応し、本番環境用の堅牢なシステムを比較的簡単に構築し、最も重要なコンポーネントのプロビジョニングを迅速に自動で行います。
これにより、お客さまはビジネスの付加価値を実装することに集中できます。
これらは、Bring-Your-Own-License で利用可能です。すでに Oracle の適切なライセンスを取得し、Azure 上で実行するために必要なライセンスを取得していることを前提としています。
事前に検証した、サポートされている OS/JDK/WLS スタックを選択できます。Oracle Linux 7.4/7.6 上で JDK8u131/251 を利用する WebLogic 12.2.1.3.0、もしくは Oracle Linux 7.6 上で JDK11u01 を利用するWebLogic14.1.1 のベースイメージを選択でき、これにより、Java EE 7 もしくは Java EE 8 のサービスを提供する事が可能です。すべてのベースイメージは Azure で利用できます。スタンドアロンのベースイメージは、Azure のデプロイに対して、高度なカスタマイズが必要なお客様に適しています。
まとめ
Azure 仮想マシンで WLS に関心のあるお客様は、様々なソリューションをご検討ください。またフィードバックもお寄せください。そして今後の AKS の WLS の対応を含むロードマップにもご注意ください。
最後に、お客様は、エンジニアリングチームからのハンズオンの支援を得ることもできます。初期の開発期間中である今、マイグレーション・シナリオにおける開発者支援は無料でご利用いただけます。
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Azure Updates (2020.10.01) | ブチザッキ | 2020年10月1日 4:11 午前
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